夏の電気料金 - エアコンの電気代はどれくらい? 気になる夏の光熱費と節約法

【夏の電気代って平均どのくらい? - 効果的な節約方法もチェック】

 

一般家庭の夏の平均的な電気代はいくらなのでしょうか?一年で一番電気代がかかる季節がいつなのかも確認してみましょう。夏の電気代の節約のポイントもおさらいします。

 

「夏の電気代の平均はそれほど高くない・・・?」ほんとうでしょうか?
夏の電気代を効果的に安くする方法をご紹介します。

 

【毎月の電気料金のカギは「消費電力」と「電気料金単価」】

 

夏の電気代の平均額をチェックする前に、毎月の電気代の基本的なしくみについて念のためごく簡単におさらいをしてみましょう。

毎月の電気代の請求額を決定するのは、1.「その月の電気の使用量」と2.「契約している電力会社の設定している電気料金単価」です。ですから、今月、「電気料金が高い」と思った月は、ご自身の使用した電気の使用量が増えたからと考えられます。季節による毎月の電気料金のアップダウンは、電気を何kWh(キロワットアワー)使用したかに大きく関係があります。もちろん、電力会社が料金単価を変えることもありますが、毎月起こることではありません。

そのため、電気代を下げたいと思った場合は、節電により電気の使用量を減らすか、今は電力会社が自由に選べますから大手電力会社より安い電力会社を探して契約先を変更するという方法があります。

 

…そんなこと当然知っている。という声も聞こえてきそうですが、大切なポイントなので念のためおさらいをしました!

 

【夏の電気代の平均はどのくらい - 実は夏の電気代は高くない?】

 

かなり蒸し暑い日本の夏は、自宅で涼しく過ごすために一日中エアコンや扇風機が手放せません。除湿機を使用しているご家庭もあるでしょう。夏はニュースなどでも「節電」や「クールビズ」が声高に叫ばれますが、実際に夏の電気代はどのぐらいかかっているのでしょうか?

ここでは、総務省による2人以上の1世帯の電気料金の平均を見てみましょう。以下のデータから分かるように、夏(7・8・9月)の電気代の平均は10,301円。意外なことに夏の電気代は年間の電気代の平均よりも安く、暖房や照明などで消費電力量が年間でもっとも多くなる冬の電気代と比べるとマイナス約4千円です。

夏場は、「電気をたくさん使っているんじゃないか、使いすぎなんじゃないか・・・」という気がしがちですが、実は夏の電気代は、年間平均よりも実は安かったんですね。(このデータは、日本全国の電気の消費量の平均です。このため、もちろんお住まいの地域によって差があることはご承知ください。

 

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出典:総務省統計局(2014年)

 

年間で一番電気を使う季節はいつ?
では、年間で一番電気を使う季節はいつでしょうか?実は上記の表でも確認できるように、それは冬なのです。なぜでしょうか。まずは照明。冬の日照時間を考えてみましょう。冬は朝も明るくなるのが遅く、夜はすぐに暗くなってしまいます。ですから、当然照明に使用する電気が増えて電気代が増えるのです。照明の消費電力(W)は僅かですか、照明数が多く使う時間が毎日数時間増えると一ヵ月の電気代に影響を及ぼすわけですね。

さらに、冬はこたつや電気カーペット、電気ヒーターなどを使う方もいますから、電気の消費量は増えますね。(冬の寒さが厳しい地域では、暖房に灯油を使うことが多く、他の地域よりも電気代が低くなっている場合もあります。)

また気になるエアコンも、調整すべき温度差が、冬よりも夏の方が小さいため、冬に比べるとエアコンに必要な電力も夏の方が少なめなのです。

また、オール電化の家庭であれば、給湯やお料理にも電気を使いますから、お湯を使う、あたたかい食べ物・飲み物を食べることが多い機会が多い冬の方が電気の使用量が増えますね。このような理由で全国でも夏の電気代の平均よりも、冬の方が電気の消費量(kWh)が多く、電気代も高くなるわけです。

 

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【それでもやはり気になる8月の電気代】

 

実は、夏の電気代の平均は、冬ほど高くないということが分かりました。しかしながら、気温の穏やかな春や秋と比べると真夏、8月の電気代はそれでも高めです。さらに、世帯人数が多く、エアコンがたくさんあるおうちならば、やはり電気代は気になります。電気代は安いに越したことはありません。

夏でも少しでも節電をして電気料金も減らしたいものです。他に夏の電気代を下げる方法がないのか有効で、実行可能な方法を考えてみましょう。

 

【夏の日中のエアコンの使い方を工夫】

 

経済産業省資源エネルギー庁の調べによると、夏の一般家庭で日中にもっとも電気使用量が多くなるのはエアコンで、なんと一日の消費電力量全体の58%を占めています。

つまり、エアコンの消費電力量を3割減らすことができれば、それだけで約15%もの節電が実現、というわけです。結構大きいですね。

 

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夏のエアコンを効率よく使うための、すぐにできる王道の3つの工夫は以下の通りです。

 

①冷房の設定温度を上げる(目安は28℃)

冷房の設定温度の目安は28℃。設定温度を2℃上げるだけで約10%も電気代をカットできます。(年間約670円の節約)

もちろん猛暑の時は28℃に設定するのは厳しいでしょう。できる範囲で行うことが肝心です。くれぐれも熱中症などには注意してください。

 

②簾(すだれ)やよしずを使用する

直射日光を遮る、すだれやよしずは、見た目も涼やかですし、夏の電気代の”シェイプアップ”に効果的にです。遮熱カーテンも良いでしょう。

 

③フィルターの掃除をこまめにする

エアコンのフィルターにホコリやゴミなどの汚れがたまると冷房効果が低下してしまいます。月1、2回の頻度で掃除をすると年間約700円の節約になります。

 

【扇風機の消費電力と節約方法】

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扇風機はエアコンに比べて消費電力が少なく手軽に設置できることから、人気が高い冷房機器です。消費電力は25W~45Wの製品が多く、エアコンの10分の1程度です。

例えば35Wの扇風機を1日10時間使ったとしても、1か月で260円程度とかなり安く抑えられます。消費電力の低さを活かして、少し高めの温度に設定したエアコンと扇風機を併用するなどの節約方法が考えられます。

音がするのと常に動いている様子から電気代が結構かかっているように思われがちですが、そうではありません。扇風機は是非有効に使いたい夏の電化製品ということが分かりました。

 

【冷蔵庫の消費電力と節約方法】

 

基本的に24時間付けっぱなしの冷蔵庫の消費電力は、電気料金と大きな関わりをもってきます。冷蔵庫は外気温との差が大きいほど、電気を多く必要とします。

気温が高い夏には、庫内の温度を低く保つために消費電力は高くなります。冬場は20~35Wと消費電力が少ない冷蔵庫でも、夏場には80~90Wに上昇することも。電気料金にして2~3倍の違いが出てきます。

また、冷蔵庫の場合、ここ10年ほどで省エネ性能が大幅にアップしました。もしかなり年季の入った冷蔵庫を使用しているならば、買い替えが効果的。

また冷蔵庫にものを詰めすぎると、さらに冷蔵庫はパワーを必要とします。「冷蔵庫にものを詰め込み過ぎない」は夏の節電の鉄則です。

 

【照明器具の消費電力と節約方法】

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忘れてはならないのが照明器具。消費電力は少ないものの、数がありますし、毎日使うものなので、小さな積み重ねで電気代に影響もあります。

しかしながら、夏場は日照時間も長いため、照明器具を使わなくても自然光を最大限活用することができます。

習慣で電気をついついつけてしまう場合は、本当に照明が必要な時だけ点けるようにすれば、夏場の電気代の節約に貢献できます。

もちろん、電球をLEDに変えることも効果的です。LED電球と白熱電球・電球型蛍光灯ではLEDの方が圧倒的に電力効率が良いです。

 

【電力会社を変えると電気代は安くなる?】


はい。現在の電力会社よりも安い電気料金を提供している電力会社に切り替えれば、もちろん電気料金は安くなります。

冒頭でも簡単に紹介した通り、毎月の電気料金を決定するのは「電気の使用量(kWh)」と「電力会社の設定する電気料金単価」です。「電気の使用量(kWh)」は、上記でも紹介したような節電テクニックで安くすることもできるでしょう。しかしながら、節電にも限界があります。夏の電気代を少しでも下げよう、と思っても真夏の冷房なし生活ほぼ不可能です。そうなると、「電気の使用量(kWh)」以外の「電気料金単価」を”どうにかする”必要があります。

電力会社を変えない限りこの「電気料金単価」の部分を安くすることはできません。さらに電気代を安くしたいならば、「電気料金単価」が安い電力会社に切り替えれば安くなるというわけです。

ただし、どれだけの額が実際に安くなるかは、電気の使用量によって異なります。電気の使用のタイプ別に今より安くなる電力会社をご紹介します。

今契約している電気料金プランよりも安いものに契約を切り替えれば、コツコツ努力に加え、夏の電気代の節約に効果的ですよ。